一か月ぶりの自転車ツーリング(その372) [ロードバイクロングライド]
15日は4週間ぶりでしょうか、休日出勤は回避され、やっと通常の2日連続の休みが取れました。
土曜日は神奈川県南部は南の風が強く波浪注意報となってしまいましたが、1か月ぶりにロードバイクでロングライドしてきました。
膝痛・自転車故障・仕事で苦しんだ期間ですが・・・やっぱりロングライドは最高です。大満足のツーリングをすることができました。
1. ヒルクラにおける平均速度と出力の関係
2月に神奈川県秦野市の名古木を6時前に通過し、表ヤビツを登坂するツーリングをしてきました。
この時のBLOGで紹介いたしましたが、ヒルクラがグッと近づいた原因となった「ダンシングという立派なサボり」を検証したくて、どのくらい数値の上で楽しているのか計算してみました。
いきなりロードバイクの超~ディープな世界からBLOGを始めてしまいます。 興味のない方もいらっしゃると思いますので、遠慮なくスルーしてください。
どのくらいサボることができているのが、下記の条件で計算をしてみます。自宅近くの坂をモデルに、支払われる仕事量を計算してみました。
坂のプロフィール(通称:ビーバー坂)
項目 | 数値 |
距離 | 371m |
標高差 | 35m |
平均勾配 | 9.4% |
最大勾配 | 11.2% |
2015年に、この坂をダンシングとシッティングでタイムトライアルした大バカな記録が残っていました。 このデータを引用して、仕事量がどのくらいなのか計算してみたのが下表です。
(計算条件:無風、気温10℃)
乗り方 | 平均速度(実地) | 最高心拍 | ケイデンス | 仕事量(W) |
シッティング | 10.0km/h | 177bpm | 65rpm | 232.67W |
ダンシング | 8.1km/h | 162bpm | 51rpm | 186.98W |
時間差は、370mの距離で33秒です。
ツーリング全体からすれば、コンビニスイーツを1個食べる時間にも満たないので、本当に誤差範囲でした。大きいのは最高心拍が15拍小さくなっております。タイムを狙うライダーでなければ、ダンシングは最高心拍を下げる大きな疲労マネジメントの武器です。
ダンシングすればケイデンスが落ちるので、当然平均速度も落ちる。その為体が支払うべき、エネルギーも比例して落ちるので最高心拍が抑えられる。 最高心拍が抑えられれば、一定のペースで登坂することができる。結果、筋肉中の乳酸生成が防止できるので、山岳ロングライドが身近になるという理屈です。
結果、上表のように50Wも落ちていることがわかりました。一般のサイクリストであれば200~250Wの出力を出せると言われていますが、ダンシングは190Wを割っており、ロングライドでは理にかなっているスキルです。
何回かBLOGで書きましたが、かなりスピードを落としても自転車が安定していることが理由の一つになります。 ケイデンスが下げられているので、最大心拍も抑えられている理由に納得していますが、一般的にダンシングを使えば心拍が上がってしまうのですが、なぜ下げることができたのか・・・この理由が良くわかっておりません。
2014年に1か月のブランクがあった時は、ダンシングをスパッと忘れてしまい、それを思い出すのに8か月費やしました。 本当に頭でわかっていないと修正や調整が出来なくなるので、再現性もなくなります。
ここが自転車の奥深いところと言えます。
今回は長く空いてしまいましたが・・・このダンシングが再現できるか、ツーリングテーマの一つです。本当にたった一か月ですが、70%ぐらいやり直しの覚悟で出発することにします。
2. 三浦半島一周ロングライド
本来は、三浦半島は少しアップダウンがあるので、脚にやさしい東京方面を考えていましたが、土曜日は南の風10mと予報しておりコース変更します。 やはり元気なうちに南下し向かい風と闘い、極上の追い風で帰路を走破する作戦です。
ツーリングの準備をして、何と9時前にベッドにもぐりこみ、ノンアルコールなのに5分以内には眠りに落ちたのは我ながら驚きです。
この一か月は自転車から離れましたが、夜中1時に就寝しても、朝6時前に起きてしまいます。
もう二度寝できない「ジジイサイクル」にシフトしてしまったのでしょうか?
人からは早寝早起きで羨ましいと言われますが、できないことが多くなっている加齢現象に悲しくなります。50代前半までは、まず考えられなかった生活のリズムです。(泣)
土曜日は、とても書くことはできない時間に起きてしまいます。直ぐゴミ出しをしますが、予報より早く、風が上空でうなっているのが分かります。 一瞬ベッドに戻りたくなりましたが、喝を入れつつ、眠気満開で諦めたようにタイヤの空気圧をチェックします。
1か月の季節の進みは大きく、いつのまにかハーフグローブ・スリーシーズンレーパン・長袖ジャージのいでたちで出かけられるので本当に楽です。
ランナーズニーご用達の腸腰筋を伸ばすストレッチをキチッと行ったのですが・・・、貧乏根性満載でやり過ぎたのか、少し左膝をギクッとしてしまいます。
気にするものでも何でもないので、そのままとしあまり気にしていませんでした。しかしツーリング後半に、予想に反して左膝が磯子警察の前で痛くなってきます。
心配だった右膝は全く痛みどころか違和感も感じずうまくいきましたが、今度は別の痛みが左ひざを襲います。ロードバイクは「痛みのデパート」とも言われていますが・・・正直「今度は左かよ!」と自分の膝を睨みつけます。(笑) それでも、痛みの種類が違うので少し気が楽です。
環状2号線を南下しますが、かなり向かい風が強い。
体感的には8m/s以上でしょうか? 下りでも踏み込まないと自転車が進まないのは辟易しました。
それでも、自転車がフラフラ持ってかれるところまで行っていませんが、戦闘意欲にも膝にも悪そうです。(苦笑) 吹き曝しの片道3車線の環状2号線のを南下するのはやめて、道の狭い舞岡丘陵方面に曲がります。 この田舎道は風が大分収まりました。ルート変更のチョイスは大正解だったようです。
本郷台駅を経由して4時前に北鎌倉を通過します。
静かな鶴岡八幡宮の山道を抜けますが、全く膝に痛みが出ないことにホッとします。
4時過ぎに若宮大路に到着。ここでちょっと足を休めます。 この施設は源頼朝公が作ったとされておりますが、京都の朱雀大路を模して作ったもので、頼朝公の武家政治の意気込みを感じる史跡で紹介しています。 桜並木が本当に奇麗で、いつも大勢の人が往来していますが、この時間は早朝のウォーカーもおらずひっそりと静まり返っています。
由比ガ浜より国道134号線を東に向きを変えます。
今日は月の光が明るく、相模湾を鈍く照らしている様は本当に奇麗でした。
さすがにイチデジもこの暗さには対応出来ずません。 写真を撮れなかったので申し訳ありませんが、本当に自転車に乗っている喜びがカラダを突き抜けます。 何歳になっても、自分が心底リラックスできる時間帯で大事にしたいと思います。
5時過ぎにソレイユの丘の分岐手前まで来てしまいます。明らかに向かい風は強く、20km/hをとっくに割る時間帯もありましたが、辛いと感じなかったのがラッキーです。
ちょっと休みを入れなかったのが頭に引っかかります。東の空を見上げると、日の出前の空の色が奇麗です。 何とか城ケ島での日の出が間に合うのでは?と思っており、休みを見当違いにすっ飛ばしていました。一時期は「獲得標高がない三浦半島は冬走るモノ!」と考えていた自分が恥ずかしい限りです。素晴らしい景色で出迎えてくれました。大満足です!
あと5~6kmで城ケ島です。狙っていた朝焼けは残念でした。
城ケ島から北進するので、最高の追い風を味わえる予定ですが、どうでしょうか? この風読みは本当に難しくて、100%うまくいったのは数例でしょうか?
5時43分に城ケ島に到着。 海面から100m以上ある独立懸河の橋は風の名所で、橋が風の強さで少しうねるのを感じます。 残念ながら朝日は、一時的に雲の向こう。西の空に浮かぶ月をカメラに収めてすぐ出発します。
宮川風力発電所が見える気持ちが良い道路でまた朝日が差し込んできます。
先々週に変速を調整したリアディレーラーから異音を感じません。 アルテグラホイール内部の空気反響音の「コオ~~~ッ」という小さな音だけが耳に入ります。
あゆみ坂を降りるときは静かな入り江に海面の照り返しが本当に奇麗です。本当に、三浦半島は一年中ロングライドウエルカムの地です。
城ケ島大橋で長居できなかったので、剱埼灯台で脚を休めることにします。
南風は相当強くなり、道が狭い農道では自転車が強い横風で持っていかれ、ヒヤッとします。 6時過ぎに灯台に到着。ここで大休憩とします。
体感10m/s以上の風速でツーリングしたのはこれで3回目でしょうか? 2013年3月に横浜から熊谷に荒川CRの120kmを走りました。この時は向かい風に自分を押し殺すことができず文句タラタラで頑張りましたが、ヘロヘロで熊谷駅に到着した時はこれ以上ない達成感を味わえました。あれから4年ですが、今は経験が出来たのか冷静に走れるようになっています。本当に時間が経つのは速い限りです。
三浦半島先端の剱埼灯台と、千葉勝浦の洲崎灯台を結ぶ直線が、東京湾と外洋の太平洋の境界線であることを初めて知りました。 この灯台は歴史が古く、1871年に開設したのですが、この石作りの灯台は関東大震災で被災し、現在は2代目だそうです。
ここで持ってきたコンビニスイーツとコーヒーでゆったりします。
先週BLOGで書かさせていただいたように、激しいルートばかりで達成感中毒になっていましたが、今考えると「達成感≠満足感」だと思いました。 奇麗な景色を見て、好きな嗜好品で自由な時間を過ごせます。 今回のツーリングは満足感が100点満点だと言って良いと思います。
剱埼灯台は6時半前に出発します。
南風は無尽蔵のように海から吹いてきます。往路にヒヤッとした個所は、大人しく自転車を降りて押して本道に戻ります。
期待していた追い風の恩恵を、バッチリ背中に得ることができたのは、三浦海岸から久里浜までの10km程度でしょうか? 国道16号は左後方45度~左真横の風が強く、28km/h以上にはスピードが上げられない時間がありますが至って楽に走れます。
そういえばお題1のダンシングは下死点と上死点の通過がスムースでなかったものの、3~4回目でいつも通りのダンシングにすぐ戻れました。 また、ランナーズニーの右膝に違和感や痛みは全く出ず、自宅に着いたのは、予定より15分遅く9時45分でした。
来週の土曜日は出張が予定通り予定されています。日曜日に時間を見計らってでも走りたいのですが、GW前の最後の仕事の仕上げが待っています。9連休にできるよう、来週月曜日から頑張ります!!
・4月15日ツーリングデータ
距離=113.28km、時間=4hr48min、平均速度=23.52km/h、消費カロリー=2,505kcal, 平均消費=520kcal/hr、獲得標高=959m, 最大標高=83m, 最高速度=51.6km/h、平均心拍=134bpm, 最大心拍=162bpm, 平均ケイデンス=76rpm、最高ケイデンス=105rpm